国立大学では数少ない核医学専門講座で、日本では金沢大学に初めて1973年に開講され、以後50年に渡って、広範囲の専門的核医学研究や核医学診療を行なっています。大学の組織としては医薬保健研究域医学系・バイオトレーサ診療学、附属病院では核医学診療科として研究や診療を行なっています。
2006年10月より絹谷清剛教授が就任し、がん、心臓病、脳疾患、核医学治療、甲状腺診療を含めた、総合的な核医学診療を目指しています。2007年8月からはPET/CTが導入され、2010年7月より、併設の先進医学センターでPET検査を実施しています。
微量の放射性医薬品(ラジオアイソトープ、 Radioisotope)を注射すると(飲む薬もある)、その薬の性質により特異的に病気の部位や臓器に集まるため、その分布を撮影して診断を行ないます。
主要な分野であるがん、脳神経、心臓を始め、全身の様々な臓器の働きや病気を調べることができ、安全で副作用の少ない検査が殆どです。
代表的な対象疾患としては
核医学治療はがん細胞を選択的に照射する治療です。
甲状腺の放射性ヨウ素によるアイソトープ治療は甲状腺癌の治療に広く用いられています
神経内分泌系腫瘍(褐色細胞腫、パラガングリオーマ、神経芽細胞腫など)の I-131 MIBGによる核医学治療や、前立腺癌の骨転移の核医学治療(ゾーフィゴ®)や悪性リンパ腫の核医学治療(ゼヴァリン®)も実施しています。