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教室紹介Works

ゼヴァリンとストロンチウムによる内照射治療

本院アイソトープ部(核医学診療科)では、

の保険診療を開始しました。

どちらも、ベータ線という放射線を出す放射性医薬品(アイソトープ治療薬)を静脈注射して行います。
適切な配慮の元に行えば、副作用も少なく楽に行うことができます。また、放射線に関連する悪い影響(例えば脱毛など)は生じない安全な治療です。

ゼヴァリン

CD20陽性の再発または難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫およびマントル細胞リンパ腫に対して行う国内初の放射性アイソトープ標識抗体治療薬です。化学療法やリツキサンが有効でなかった患者さんの約80%の方に効果が発現し、約60%の患者さんで治癒が期待できます。

ゼヴァリンは2008年8月に保険診療として供用開始されました。本院でも直ちに使用可能な体制を整え、9月に治療を開始しています。

お問い合わせ

ゼヴァリン治療適応などに関しては、大学病院で診ていただいている患者さんは主治医の先生にお尋ね下さい。
他院で診ていただいている患者さんで十分な情報が得られない場合は、本院血液内科にご相談下さい。

ゼヴァリン治療の患者さんの例
  1. 左の画像は化学療法後に再発した患者さんの全身像(左が前面像、右が後面像)です。赤矢印のついた黒い集積部位をみると、リンパ節に対して、In-111標識ゼヴァリンの薬が良く集まっています。
  2. この画像から薬が良く集まることや、骨髄などへの副作用も少ないことが確認されました。
  3. そこで、次に、Y-90標識のゼヴァリンを治療のために投与しました。
  4. 右のCTは頚部から胸部付近の断層画像です(向かって左側が、身体の右側です)。黄色で囲った部位がリンパ節が腫れているところですが、治療1ヶ月後のCTでは、このリンパ節が小さくなっていることが分かり治療効果が明らかです。

メタストロン

癌は進行すると骨転移を多くの患者さんで発生させます。
骨転移は大きくなると、いろいろな原因で痛みを生じさせます。痛みが発生した場合は、鎮痛剤、オピオイド(麻薬性鎮痛剤)、放射線照射などにより除痛を行いますが、これらの治療で充分対応できないことが多々あります。痛みは生活の中で行動制限や精神的ストレスなどの弊害に直結する重要な問題です。
メタストロンはそのような場合のアイソトープ治療薬として昨今認可され、本院でも使用可能になりました。
骨転移のある場所(下図で骨のシンチグラムで黒く見えている部分)にこの薬剤(ストロンチウム-89、89Sr)が集まり痛みに関連する要因を取り除いてくれます。外来に来ていただいて一度注射を行うだけの簡単な治療です。
適応などの詳細は本院核医学診療科へお問い合わせ下さい。

89Sr(メタストロン)治療特徴
  1. 一回静注(外来投与)
  2. 奉功率 約70%
  3. 数か月効果持続
  4. 日常生活の質(QOL)改善
  5. 複数回投与可能
  6. 全身の病巣に一度に対処可能
  7. ビスフォスフォネートの併用で効果増強
  8. 時に抗腫瘍効果発現
  9. 新たな疼痛部位出現が遅延