進行中の研究に関する公示anouncement
パーキンソン症候群におけるドパミントランスポーターイメージング製剤・イオフルパンの診断精度に関する研究
内容:
本研究に用いる画像検査は、脳の中にある黒質から線条体に向かう神経経路(ドパミン神経)に存在するドパミントランスポーターの機能を見るイオフルパン(商品名ダットスキャン)検査です。この薬は、1994年にパーキンソン症候群の診断のためにアメリカで開発され、2013年7月の段階ですでに34ヵ国で使われています。すでに海外での使用実績から、パーキンソン症候群の診断に有効であることは証明されています。日本においては2013年9月に発売が開始された新しい診断用医薬品です。
パーキンソン症候群の中にはいくつかのタイプが存在することが知られていますが、イオフルパンはこれらのタイプを詳しく分類するときに有効であると考えられています。しかし、パーキンソン症候群の患者様は、海外と比較して日本は少なく、また、海外では患者さんの数が少ないタイプのパーキンソン症候群も存在することがあり、日本において有効であることはまだ確定しておりません。この研究は、パーキンソン症候群の可能性のある患者様の画像を集め、パーキンソン症候群のタイプ分けにダットスキャンの診断的有効性を確認するための研究です。
患者様の画像データと臨床情報は、匿名化されてデータの解析に用いますが、個人情報の漏洩を避けるためにデータ管理に十分な注意を払います。また、統計解析にあたっては、個人が識別できない形で匿名化します。
集積されたデータは学会発表、学術論文などでまとめて公表されることがありますが、個人個人の情報については公表されることはありません。また、得られた研究データは個人が特定されない形に処理された上で、金沢大学病院のコンピューター内に厳重に保管されます。
パーキンソン症候群疑いで金沢大学附属病院を受診しダットスキャン検査を行った方は、この研究に画像データが用いられる可能性がありますので、研究への参加を希望されない方は下記へご連絡ください。なお、研究に参加するかどうかは患者さまの自由であり、たとえ研究への参加を希望されない場合でも患者さまが不利益を受けることは一切ありません。
目標数と研究期間:
200例、医学倫理審査委員会承認後 〜 2020年3月31日
研究不参加の意思表示の期間:
最終検査実施日から1年、2021年3月31日のいずれかの早い方を経過するまでの期間
研究責任者
金沢大学医薬保健研究域医学系核医学 助教 稲木杏吏
(電話:076-2675-2333)