心臓の画像検査のひとつに心臓のSPECT(スペクト)検査があります。この研究では新しく開発された半導体SPECTカメラで撮影された画像を用いて,I-123標識放射性医薬品での最適な画像作成方法を研究します。
この研究は、倫理審査委員会の審査を受け、研究責任者の所属機関の長の許可を得て行っているものです。
本研究の遂行にあたっては、2019年2月以降に実施された心臓核医学のSPECT画像データを用います。この研究は後方視的に(つまり診断確定後に,遡って情報を画像コンピュータや電子カルテ等から取り出して)実施されます。技術的にI-123で撮影した画像や2核種検査(2つの薬剤を同時に用いて検査する方法)で、最も精度よく画像を作成する技術を検討します。また、心臓の病気が結果的になかった方のデータを用いて、正常に近い対照者の標準データベースも作成します。この画像解析の際にすべての患者情報は匿名化し、個人を特定できないようにします。
研究実施期間:承認日から最終登録期日2026年12月31日まで、本研究の報告期間を含めて最終期間を2027年3月31日とする。
研究結果は学術研究会や学会誌等に発表されます。この場合も個人情報は完全に匿名化されており、公開されることはありません。
また、標準データベースは、SPECT装置の開発元であるSpectrum Dynamics社でも解析利用されて、他の病院でも診断のために利用される元データとなる可能性があります。
この研究は匿名化された情報をもとに行いますが、その実施の全過程において、個人情報保護に十分の注意を払います。なお,匿名化された後の画像や統計データについては個人を特定できませんので消去できません。
◾️利益相反:申請者は金沢大学の寄付講座である機能画像人工知能学科に所属しています。また、本研究の経費の一部はSPECT装置の開発元であるSpectrum Dynamics社から提供を受けています。研究においてはこれらの利害関係とは独立に実施し、科学的判断に影響を与えないように実施します。
責任者:
若林大志 金沢大学附属病院核医学診療科・講師
分担者:
中嶋憲一 金沢大学医薬保健研究域医学系・協力研究員
渡辺 悟 金沢大学附属病院核医学診療科・講師
米山寛人 金沢大学附属病院・主任診療放射線技師
共同研究代表者:金沢大学附属病院核医学診療科・講師 若林大志
共同研究機関
1)松任石川中央病院 核医学甲状腺科医師 横山邦彦
2)Department of Advanced Biomedical Science、University Federico II of Naples(イタリア) Acampa Wanda医師
3)SPECTRUM DYNAMICS MEDICAL社(イスラエル)
問い合わせ先
もし、本研究についてお問い合わせがある場合や個人データの利用の有無についてのお問い合わせがある場合は、2026年12月31日までに下記にご連絡ください。
金沢大学医薬保健研究域医学系核医学 若林大志、中嶋憲一 (電話 076-265-2333)