Case SM02
遊走腎(腎下垂)
Floating kidney (Renal ptosis)
症例解説と読影のポイント
- 画像をどう読むか
- DIP:両側腎は、DIPでは臥位に比べ立位では約3椎体下垂している。
- 99mTc-DTPAレノグラム:臥位に比べ坐位では約腎1個分下垂している。
- 99mTc-DMSA腎シンチグラム:臥位に比べ坐位および立位では右腎が下前方に下垂していることがわかる。
- 解説
- 遊走腎(腎下垂)とは、腎が呼吸時あるいは起立時に生理的な移動範囲(通常5cmあるいは1.5椎体以内)を超えて腸腰筋に沿い下前方に移動する状態である。痩身の女性に多く、右側に圧倒的に多い。症状がない遊走腎と、症状がある遊走腎症とは区別する。確定診断は、静脈性尿路造影検査あるいはレノグラムで、臥位に比較し立位で腎が下降することで可能である。
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Update: Apr. 24, 2003