Case TT09
断端神経腫
traumatic neuroma, amputation neuroma
症例解説と読影のポイント
- 画像をどう読むか
- 18F-FDG PET: 左肩部に淡いFDG集積を認める。
- MRI: FDG集積部位に一致して、T1にてややlow、T2にて不均一にhighな結節を認める。造影にて、均一な造影効果を示す。
- 解説
- 断端神経腫は、手術、外傷による断端部神経の非腫瘍性増殖による病変で、no malignant potentialである。
- painを契機に発見されることが多く、発生部位としては、下肢、頭頚部、腕神経叢が多い。
- 神経の断裂、受傷後1-12ヶ月で形成されると言われており、そのサイズはさまざまである。
- 治療法としては、painに対する対症療法として、鍼、ステロイドなどがまず選択されるが、奏効しない場合は、外科的切除が行われる。
- 断端神経腫のMRI所見に関する報告は、T1-intermediate、T2-highといった非特異的なものであり、FDG-PETに関する報告は見られない。
- 断端神経腫へのFDG集積に関する考察であるが、断端神経腫は組織学的にaxon、schwann cellといった正常組織としては糖代謝の活発な神経系細胞を主体として構成されており、これが良性病変でありながら、比較的高いFDG集積を呈したものと考えた。
- 文献
- Murphyey MD, et al. From the archives of the AFIP. Imaging of muscloskeletal neurogenic tumors:radiologic-pathologic correlatoin. Radiographics 1999;19:1253-1280
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Update: Dec 16, 2003