Case TT06
Malignant
lymphoma
悪性リンパ腫
症例解説と読影のポイント
- 画像をどう読むか
- 頭部MRI:T1にてiso-low、T2にてlow
intensityを示すmassを左頭頂葉に認める。Gdにて比較的均一な弱い造影効果を示す。辺縁部にT1,T2-high
intensity areaを認め、出血による変化と考えられる
- Ga:頭部への集積は明らかではないが、腹部正中、骨盤腔内に集積を認める。
- 骨盤部MRI:子宮体部の著明な腫脹を認める。T1-low、T2-high
intensityを示し、Gdにて均一な強い増強効果を認める。
- 解説
- 脳内腫瘍性病変に対し、いち早くbiopsyが施行され、lymphomaが疑われた段階でGaシンチを施行、子宮病変が発見された症例である。
- 中枢神経原発のlymphomaは、全脳腫瘍の0.8-2%と稀な疾患である。MRIでは、T1でiso-low,T2でhigh(iso-low),Gdにて均一に造影されるが、本例で示されたような出血性変化は稀とされる。また、lymphomaのCNS
involvementもlymphomaのうち、2.4%程度で珍しいとされている。
- 子宮のlymphomaについては、原発性、続発性ともextranodal
lymphomaの約0.5%程度とこちらも稀な疾患として知られている。原発性と続発性の病変の主座についての報告では、原発性では10例中9例で子宮頚部に病変があり、続発性においては、12例中10例で子宮体部に病変が存在したとある。MRIでは、子宮の腫大、均一な造影効果、junctional
zoneが保たれることが特徴として挙げられている。
- 今回の症例は、脳と子宮というlymphomaとしては稀な発生部位2カ所に病変が認められた珍しい症例として呈示した。
- 文献
- Kim YS, et al. MR imaging of primary uterine lymphoma.
Abdom Imaging1997;22:441-444
- Vang R, et al. Non-Hodgikin's lymphomas involving the
uterus: a clinicopathologic analysis of 26 cases. Mod Pathol
2000;13:19-26
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Update: Dec 15, 2001