Case TT05
高分化型肺乳頭腺癌および脾悪性リンパ腫
Well Differentiated Papillary
Adenocarcinoma and Malignant Lymphoma of Spleen
症例解説と読影のポイント
- 画像をどう読むか
- Chest CT:
右下葉に結節影。辺縁にすりガラス影、血管の巻き込みを伴い、内部にair
bronchogramを認める。
- FDG-PET:
右下葉の結節影に淡い集積を認める。また、脾臓にhot
spotが認められる。
- Abdominal CT:
脾臓にplainでiso-,造影でlow
densityとなる腫瘤を認める。CT値は、造影後に上昇が見られた。
- 解説
- 右胸部異常陰影で精査目的に受診された症例である。
- 右下葉の腫瘤は、比較的典型的な高分化型腺癌であるが、FDG-PETにて見られた脾臓への取り込みが転移巣か別の疾患かで診断に苦慮した。結果的には、肺と脾は別病変であったが、悪性リンパ腫ではFDG集積が高度に認められること、高分化型肺腺癌ではFDG集積が低いこと、また、FDG集積が低い高分化型肺腺癌では転移する頻度が低いことなどから別疾患と考えることが妥当であると考えられた。
- 文献
- Higashi K, et al. Fluorine-18-FDG PET imaging is negative
in broncioloalveolar lung carcinoma. J Nucl Med
1998;39:1016-1020
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Update: Apr 30, 2001