Case TT02
小腸悪性リンパ腫
Malignant lymphoma of the small
intestine
症例解説と読影のポイント
- 画像をどう読むか
- CT:(連続スライスでないと難しいのですが)小腸に約8cmにわたり、壁の肥厚および
軽度の狭窄を認める。
- Ga:下腹部に小腸病変に一致するGaの集積、また他2カ所に点状のGa
uptakeを認める。
- 小腸透視:小腸に約8cmのlong
segmentの病変を認める。sizeのわりに、狭窄は強くない(右図)。
- 解説
- 本例は、小腸切除術が施行され、malignant
lymphoma, diffuse large B cell
typeと診断された。術中に主病変の他に、小腸に小病変が4カ所、腫大した腸間膜リンパ節1個が認められた。
- Gaで描出された3病変のうち、主病変以外の2カ所の集積のうち、1個はリンパ節への集積と考えられたが、残り1個については不明であった。
- 小腸原発の悪性腫瘍として、悪性リンパ腫は最も頻度が高く、
- 本例では、Gaも高い集積を見せ、
- さらに小腸透視において、long
segmentにわたる病変と狭窄があまり高度ではない、という
- いわゆる”柔らかい”腫瘍である所見を呈しており、画像上も典型的な消化管悪性リンパ腫であったと考えられる。
- 唯一、非典型的であったのは、病変の部位が空腸であった点である(小腸原発悪性リンパ腫の好発部位は回盲部)。
- 文献
- 八尾ら 最近10年間の本邦報告例の集計から見た空・回腸腫瘍 胃と腸 1981;16:935-941
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Update: Dec 6, 1999