Case KN01

坐位で増強すると考えられる肺動静脈瘻

Pulmanry arteriovenous fistula (at the sitting position)

症例解説と読影のポイント

• 画像をどう読むか
  • X線CT：両側下肺野優位の線状影と、一部honeycomb appearanceの形成を認め間質性肺炎と考えられる
  • 肺血流シンチ（臥位）：間質性肺炎に伴うと考えられる欠損を認める
  • 肺血流シンチ（座位）：脳、甲状腺、腎など肺外異常集積を認める
  • 
  • 肺動脈造影：明らかなシャントは認めず
• 解説
  • 本症例では、立位、坐位における呼吸困難、saturationの低下を認めた。
  • 心エコー上心臓レベルでのシャントは否定され、上記画像診断より坐位で増強する肺動静脈瘻と考えられた。
  • 坐位でなぜシャント量が増加したのかについては結論はでてはいない。ただ文献的には坐位において重力などの影響によりシャント量が増加する報告があり、本症例もその一例になるのではないかと考えられた。
• 文献
  • Oxgen and 99mTc-MAA shunt estimations in patients with pulmonary arteriovenous malformations : effects of changes in posture and lung volume. Thorax 1994;49:327-331

    　

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Update: Dec 6, 1999